イーサリアムに対抗する暗号資産!ポルカドット(DOT)について特徴と将来性を併せて解説!
今回は現在のWebシステムの刷新を目指すプロジェクト、「ポルカドット(Polkadot)」について解説します。
ポルカドットは、ブロックチェーンを活用して「Web3.0」を実現させ、分散型のWeb世界の実現を目指しています。
ここでは、Web3.0についてとポルカドットについてわかりやすく解説していきます。
ポルカドットとWeb3.0
ポルカドットはWeb3.0を実現させようとするプロジェクトで、ブロックチェーン技術を使用してそれを実現しようとしています。
2016年にプロジェクトが発足されたポルカドットは、スイスの「Web3 Foudation」という財団により設立されました。
現在は、ブロックチェーンを利用する他のプロジェクトとの相互運用やセキュリティ機能の共有ができるとその存在に注目が集まっています。
また、ポルカドットでは「DOT(ドット)」と呼ばれるトークンが発行され、ポルカドットのエコシステムの運用に利用されます。
これまで、Webの世界はWeb1.0、Web2.0と進化を遂げてきました。
ポルカドットをはじめとした多くのブロックチェーンプロジェクトでは、次なるWeb3.0の実現を目指してその活動を活発化させています。
Web1.0~3.0にかけて実は明確に定義があるわけではありませんが、大まかなWebの進化は以下の通りです。
Web1.0
Webが一方通行であった時代で、多くの人はWebページを一方的に閲覧するだけの状態がWeb1.0です。
テキストベースでのメッセージやり取りや、メールでの情報送信が一般的で個人でインターネットを利用するというよりは企業や組織、ビジネスでインターネットを利用するのが主でした。
Web2.0
Web2.0では、SNSを利用した情報のやり取りが行えるようになり、多くの人が情報を発信できるようになりました。
動画配信サービスやオンラインゲームが普及したのもWeb2.0で、ビジネスだけでなく各個人が多くの情報をインターネット上で取り扱えるようになりました。
また、GoogleやFacebook、Appleなど、これらをサービスとして提供するIT企業が非常に大規模に展開されるようになったのもWeb2.0です。
Web3.0
Web3.0では、Web2.0で問題となっていた特定の企業に個人情報や資金が集中する問題を解決するといわれています。
特定の企業が多くの権力を持つようになることは、ある種の独占状態を作ります。
また、不正アクセスや情報漏洩に対するリスクも情報が多く集まる分高くなり、健全な状態とは言えないのがWeb2.0までの状態です。
これを改善するのがWeb3.0で、ブロックチェーンなどの分散化技術を利用して、ネットワーク全体で分散して情報やサービスを提供する基盤を構築します。
ポルカドットの特徴
ポルカドットはWeb3.0の実現を目指す中で、それを実現する様々な特徴をもっています。
大きく以下の特徴をもっていますので見ていきましょう。
- 検証ネットワーク「KUSAMA」が存在
- ブロックチェーン開発ツールを提供
- インターオペラビリティの実現
- オープンガバナンス体制を導入
- スケーラビリティ問題に対応
検証ネットワーク「KUSAMA」が存在
ポルカドットでは兄弟ネットワークとして、KUSAMAというネットワークが存在します。
ポルカドットと同じ性能をもつKUSAMAですが、ポルカドット上に新たな機能を追加する際やポルカドット上にdAppsを構築する際のテストネットとして利用されます。
ポルカドットは、事前にKUSAMA上で検証を済ませたものをポルカドットネットワーク上に反映させることで、ネットワークの安全性が保つことができます。
ブロックチェーン開発ツールを提供
ポルカドットではSubstrate(サブストレート)というブロックチェーン開発を行うためのフレームワークが提供されています。
これにより、あらかじめブロックチェーンの実装に必要な機能がそろった状態で開発を行うことができるため、開発者はブロックチェーンの実装が容易に行えるようになりました。
インターオペラビリティの実現
インターオペラビリティについてですが、これは「相互運用」のことを示していて、他のブロックチェーンプラットフォームと共存する仕組みのことを示します。
これまで、ブロックチェーンはプロジェクトごとに互換性がなかったため、用途ごとに別々のブロックチェーンを利用することが主でした。
この問題を解決したのがポルカドットで、Bridges(ブリッジ)という機能を用いることで、イーサリアムなどの異なるネットワークと、ポルカドットのネットワークを接続することが可能にしています。
オープンガバナンス体制の導入
ポルカドットでは、ポルカドットの開発チームである技術委員会が今後の方針についてステークホルダー(DOTの保有者)に提案を行います。
ステークホルダーを代表して選出されたメンバーは、この提案に投票を行いポルカドットの基盤となるプロトコルの方針についての意思決定が行われます。
このように、ポルカドットでは開発チームが独自にポルカドットの開発を進めるのではなく、ポルカドットに関係する人々で民主的に意思決定を行ってプロジェクトが進められます。
スケーラビリティ問題に対応
ポルカドットでは、「パラチェーン」という機能が導入されており、スケーラビリティ問題に対応しています。
スケーラビリティ問題は、ブロックチェーン上での取引量が多くなった際に処理に遅延が発生したり、手数料が高くなる問題のことを言います。
従来のブロックチェーン技術では、処理を単一のブロックチェーン上で処理していましたが、ポルカドットでは複数のブロックチェーンを用いて並列して処理を行うことを可能としました。
これにより、従来あったスケーラビリティの問題を解決し、高い安定性を誇っています。
ポルカドットが活用されているプロジェクト
ポルカドットを利用したプロジェクトは、徐々にその数を増やしています。
今回は、その中から代表的なプロジェクトをいくつかご紹介します。
それぞれ、NFTゲームやDeFiプラットフォームとして、現在ポルカドット上での開発が進められています。
こういったプロジェクトの多くは、ポルカドットの相互運用機能を利用して、複数のブロックチェーン上を利用した相互運用を可能にしています。
これまで多くのブロックチェーンプロジェクトでは、イーサリアムならイーサリアム上でのみ単一のプラットフォーム上で取引を行うことが一般的でした。
しかし、ポルカドットを利用することにより、異なるプラットフォームをまたいだクロスプラットフォームとしてのシステム運用が可能となりました。
今後のポルカドット将来性について
ポルカドットは、イーサリアムキラーと言われているだけあり、長期的に見ると更なる市場成長が見込まれます。
プラットフォームとして、マルチに様々なブロックチェーンとの相互運用が可能である点や、現在数百を超えるプロジェクトがポルカドットのプラットフォーム上で進められています。
また、2021年9月18日時点で暗号資産としての時価総額は3.6兆円に上り、暗号資産全体の時価総額ランキングで8位に位置しています。
今後さらに、プラットフォームとしての汎用性の高さから、多くのプロジェクトがポルカドット上で増えることが見込まれるため、今後もその動向には注目する必要があります。
まだバイナンスのアカウントをお持ちでない方は下記の記事からご確認ください。